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    2013.03.19 Tuesday

    2013年3月19日放送:本気で好きな映画特集_1

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      すっかり街は春の陽気ですね。春休みを満喫されている学生さんたちも多いのではないでしょうか。春休みは、新作映画が公開されることが多いシーズンです。それに、たまにのお休みの日、お天気もいいのにあえておうちでゴロゴロ大好きなDVDを見て過ごすっていうのもオツなものです。RADIO LOVEでは今週と来週の2回にわたって、みなさんと「好きな映画についておしゃべりをしていこうと思っています。よさそうな作品情報をキャッチしたら、早速レンタルでご覧になってみてはいかがでしょう? さらにあなたの大好きな映画についても教えていただけると嬉しいです!



      今週は、みなさんの映画心に火をつけるべく、私イトウアヤコの個人的に大好きな映画をあれこれ紹介させていただこうと思います。あ、それ見たことある!とか、タイトルだけしか知らない!とか、えー、それそんなによかったっけ〜??などなどいろいろな感想を持たれるかと思いますが、どうぞのんびりと映画トークにおつきあいくださいませ。

      チェッカーズ in TANTANたぬき



      1985年公開「チェッカーズインTANTANたぬき」。
      この映画はチェッカーズの魅力満載な映画だったわけですが、このお話の中でチェッカーズが演じるのは、たぬき。
      たぬきの国で暮らし、満月の夜には人間に化けて、バンドを結成しダンスパーティーなんかを楽しんでいる平和なたぬきたちだったんですけども、たぬきの超能力に目をつけた科学者たちが村に乗り込んできたことをきっかけに、上京を決意。どうせならスターになろうぜということで、人間の芸能界にデビューしちゃったことで巻き起こる騒動を描いています。フミヤが科学者たちに誘拐されてしまったり、チェッカーズの正体を暴こうとするマスコが現れたりしての大騒ぎになるんですが、そうした展開の中に、当時の人気アイドルの悲喜交々なども盛り込まれていたように思います。

      1994年公開平成狸合戦ぽんぽこよりも9年先に、たぬきを題材にしたお話でありました。

      初々しいチェッカーズの、へたに頑張りすぎていない演技、というか立ち振る舞いがキュートですよ。とくに、冒頭のまだ平和にダンスパーティーしているシーンが大好きです。リーゼントでフィフティーズを歌ってるんですよね。私、それがきっかけで、50年代のポップス好きになりました。おおキャロルとか、ハウンドドックとかね。その後、お年玉で、二光のお茶の間ショッピングで「珠玉のオールディーズ5巻セット」を買うことになるわけです。

      監督は川島透さん。川島監督はTANTANたぬきと同じ1985年の冬に原作から脚本・監督までこなした薬師丸ひろ子主演「野蛮人のように」を公開しているんですよね。最盛期といいますか売れっ子時代でありました。

      一方、チェッカーズは翌年1986年に「Song for USA」という映画にも主演しています。こちらも、チェッカーズが好きな人にはたまらん一作ですが、これを撮られた監督って、なんと「戦国自衛隊」と同じ、斎藤光正さんなんですね〜〜意外でした。


      1999年の夏休み



      萩尾望都の漫画『トーマの心臓』を原案にした金子修介監督の青春映画。公開は1988年の春でした。出演者は4人だけで、近未来を舞台に少女が少年を演じるという大胆な演出がなされた映画です。近未来というか、時間軸があるようなないような、国もどこだかわからないような、白っぽい世界が印象に残っています。そして、若い女優たちが少年を演じている中性な感じ、当時まだ、深津絵里ではなく水原理絵という名前で出演されていました。この年、1988年にJR東海のシンデレラエクスプレスのCMに出演し、強烈な印象を残していますね。ふかっちゃん、1999年の夏休み以降、「ステイゴールド」「満月のくちづけ」と連続で主演していますが、この3作品どれもいいです。なかなかレンタル屋さんにないかもしれませんが、見つけたらぜひ見てみてください。幼いけれど、当時から女優!の貫禄みたいなものを感じさせる深津絵里さんに注目です。

      ・ふ・た・り・ぼ・っ・ち



      映画「ふたりぼっち」は公開が1988年。バブルまっただ中のラブロマンス。なんとなくホイチョイ色があるんですけども、ホイチョイよりはおとなしく、小粒ながらも良品の恋愛映画です。

      HIROKO、22歳。KENJI、29歳。都内で暮らす地方出身のひとりぼっち同士が「お見合い」で知り合ってから20時間のノンストップ・LOVE・ストーリー。

      HIROKOを古村比呂さん、KENJIをバービーボーイズのKONTAが演じています。
      仕事の出来る女性に憧れ、自分もそうなりたいと願う女HIROKOと、ロックに憧れ上京したものの、うまくはいかず小さな広告代理店で働く男、KENJI。HIROKOにとっては最初からまったく気乗りしていない「お見合い」だったので、何かとKENJIに突っかかり、そのうち二人はお互いにいらだって、交差点の真ん中で大げんかをしたり。なんとなく想像つくでしょ?このへんのトレンディドラマっぽい流れ。、そうこうするうちに、ふたりはだんだんとお互いを認められる様になっていきます。

      そして、夜の街で(ふたりぼっち)になり、HIROKOはKENJIの部屋へ行くことになり…。
      夜明け間近の部屋で、いいムードになるもののタイミングが悪く決定的な関係が結ばれるわけではないのですが、あ、きっとこの二人はうまくいくんだろうねという、希望に満ちた朝を迎えます。そして彼女は始発で彼の街から帰っていく。このときの名台詞が「こういうときは始発で帰るのがいいんだよ」KONTAが言うんですね〜。この台詞がかなり10代のワタクシの心に残りまして。あ、そうか「こういうときは始発で帰るのがいいのね」とすりこまれているわけです。始発のね、あの感じ。嬉し恥ずかしなあの感じ。いいなあ。バブル期真っ只中の軽快なラブストーリー。今見たらどう感じるかしら?

      ところで、宣伝ですがバービーボーイズ大好きなワタクシ、同じFMおだわらの日曜日9時から絶賛放送中「D侯爵のラジオるるいえ」のバービーボーイズ特集回にお邪魔しております。3月24日(日)夜21時、再放送は翌日25日の25時。こちらもぜひお聞き逃しなく。


      太陽を盗んだ男



      公開は1979年。監督脚本は長谷川和彦さん。
      中学の理科教師が自宅のアパートの一室で原子爆弾の製造に成功し、それを武器に日本を脅かすという奇抜なストーリー。国家を脅かすと言っても、野球の生中継を最後まで放送するように要求したり、ローリングストーンズを来日させてコンサートを開かせろといった、実に個人的なわがままを要求して警察をあざわらいます。普通の市民であった男が日本を脅かす犯罪者になっていく過程を描き、最終的には刑事役の菅原文太と壮絶な戦いをすることになります。

      この映画におけるジュリーのカッコよさ、色っぽさはたまらないですね。狂気の表し方に品があるんですよ。それと、映画のセット的に無理がある場面もあるんですね。原子力発電所に忍び込んでプルトニウムを盗み出すシーン。人間としてナマナマしいジュリーに対して、どうも安っぽいといいましょうか、チープな原子力発電所の内部、このシーンはSFっぽさが強くなっているんですが、そこがまた味になっているような気がします。ちょっと、TANTANたぬきで、チェッカーズの面々が監禁されているフミヤを救出するために秘密機関に潜入するシーンと似ているような気がするんですけど、いかがでしょうかねえ。

      太陽を盗んだ男、終盤は、死なない文太、ゾンビのような菅原文太に注目。140分を越える長い映画なんですけど飽きないですね。ハラハラしっぱなし。手に汗にぎる日本映画。かっこいいというのはこういうことだと、以来私は思っております。


      FACE/OFF フェイスオフ



      アクションときましたら、こちらも大好きです。1997年公開「フェイスオフ」。

      ニコラスケイジ演じる冷酷なテロリストと、ジョントラボルタ演じるFBI捜査官。激しく憎しみ合う二人が互いの顔、まさに顔面を取り替えることになってしまう展開が、映画的といいますかこれまでにない巧妙なストーリーで見ている人をぐいぐいと引き込んだアクション映画です。

      昔、パフォーマンスグループのジョビジョバの「キネマの天使」という映画うんちくを語り合うコントシリーズの中でもこの「フェイスオフ」を絶賛していましたね。ニコラスケイジ、最大の魅力は「濡れた目ね」って言ってましたね。

      で、ほんとかどうかわかりませんが、もともとのキャスティングだと、シュワルツネッがーとスタローンで撮るはずだったのだとか! うーん、濃いなああ、それだと違う濃さだったなあ。まあね、館ひろしとモト冬樹でぜひ和製「フェイスオフ」をやっていただきたいなと思ったりもしますがね。

      役者陣の魅力ももちろんなんですが、監督のジョン・ウーの仕事のファンという方も多いのではないでしょうか。もうこれでもかっていうくらいにコッテコテなアクション。やりすぎくらいやると、やっぱりカッコイイんですね。鳩。毎回、鳩飛ばしちゃいますね。あと役者のコート、大げさに風にたなびきますね。そして銃撃戦のときに銃の音やものが壊れる音は一切ミュートされて、映像スローモーション、そしてまったく状況に不釣り合いなスタンダードナンバーの美しいメロディーを流す。男たちの両手には二丁拳銃。この演出。ジョンウーが監督している作品の中でちょいちょい用いるんですけど、けして「またかよ」とは思わないんです。むしろ「キター!ジョン・ウーキター!!」とテンションが上がってしまう演出です。カッコイイです。話しててまた見たくなってしまいました。


      未来世紀ブラジル



      1985年初公開、日本公開は1986年。モンティーパイソンの一員であったテリーギリアムが監督脚本。ぶざまなほどに統率された社会に生きる人々と、そこから逃げ出したいという欲求をテーマに、近未来という設定で描かれたSF作品です。世界観が強烈でセットのひとつひとつ、隅々まで神経が行き届いているので、どのカットを見てもアートのような奥深さがあります。

      実はこの作品、ハッピーエンドではないんですね。完全なるバッドエンドで、私そこが好き。なんでもアメリカでは公開直前に配給会社がこれでは消費者受けしないから、愛は勝つ的なハッピーエンドに大幅に内容を短縮改訂したバージョンがテレビ公開されたという経緯があったそうなんです。それはそれで見てみたいですけど、やはり、未来世紀ブラジルでは、思い切り絶望したい。主人公と恋人が奇跡的に難を逃れハッピーエンドと思いきや、それは錯乱した主人公が見た幻覚、夢だった・・・!!というね、最初に見たときの衝撃。口あんぐりでしたね。で、またそのエンディングシーンが怖いんだけど、厳かな気持ちにさせられるんですね。巨大な廃墟のようでもあるドーム型の手術室で手術というのかな、処刑というのかな、されてしまった主人公がひとり置き去りにされていく。そして、静かにエンドロールが流れ出したと思いきや、まさかのサンバ。そのギャップに心が深いゆらぎを覚えた私です。






      夢が、テーマとなっている作品、そのものずばりですが、黒沢明監督の「夢」1990年公開日米合作映画。

      なんでも国内に出資者がみつからなかったので、黒沢監督は脚本をスピルバーグに送ってなんとかしてよって頼んで、ワーナーブラザーズにやんわり圧力をかけて制作をさせたのだとか。ほかにもコッポラやジョージルーカスにも技術的な協力を求めている作品です。

      物語は8話からなるオムニバス式に構成されており、のどかな田園や里山の風景、黒沢監督が好きなゴッホなどがモチーフとして扱われています。どのお話も「こんな夢を見た」という一文から始まります。それぞれの話に起承転結があるわけではなく、本当に夢で見たワンシーンのような演出。どのお話も色があって、共通してうすら怖いんですね。けして楽しい夢ではありません。うすら怖いだけではなく、「赤富士」という夢ではまるで今の日本の不安を象徴するかのようなお話が描かれています。この2013年に見ると、夢なのか現実なのかわからなくなるかもしれません。興味がある人は見てみてください。私が一番好きなのは、「桃畑」。雅楽の調べとともに胸に残っています。この映画は、私にとってパレット。あらゆる想像に影響を与えているように思います。


      うる星やつら2・ビューティフルドリーマー



      1984年公開、押井守監督のアニメーション作品。人気アニメうる星やつらの劇場版の第2作目となります。漫画原作者の高橋留美子さんはこの作品は「別のうる星」ですと語っているそうで、一時期は押井監督との間には価値観や人間性の違いが著しいとして確執があるなんていう説がありました。私は漫画もアニメシリーズも全部見てますけど、すべて好き。アニメシリーズの中で押井守監督がディレクションをしている回も好み。意味深なラストで終わる回とか、子どもながらに新鮮で好きだったなあ。ビューティフルドリーマーの世界観についてもそんなに違和感なく、むしろ一番好きでストーリーすべてを理解はしていませんでしたがカッコイイよなあと思っておりました。そして大人になってから見返して、こんなに素晴らしかったのか! と、改めて打ちのめされました。

      ストーリーは込み入っておりまして、廃墟と化した友引高校でのんきにだらだらとした日々を過ごすラムちゃんや諸星あたるら、友引高校の面々。街に人はおらず、自分たちしかいない状況であるが、なぜか不自由なく暮らすことができている。この状況に矛盾を感じた面堂終太郎らが、自分たちのおかれている状況の秘密を探り始め、物語は核心に向かって動き出します。と、ここまでの説明にとどめておこうかな?

      終わらない夢の世界への憧れや、夢から醒めた世界は本当に現実? というすべてが虚構のように思える不安や、その上で純粋に、好きな人といつまでもこのままでいたいという想い。そうしたものが、つくりだす世界観がたまらなくロマンティックであり刹那的です。

      私はこの映画の中にずっと生きているかもしれないな、なんて思うときもあります。いいよなあ、文化祭前日を永遠に生きるのって…。大人が見ても見ごたえ十分な素晴らしい作品です。ぜひ見てみてください。

      ちなみにうる星やつらのキャラクターの中で私が一番好きなのは、メガネです。メガネの不器用さとか、無駄な男気とかその根っこになる純粋さとか好きですわ。メガネさんのキャラがしっかり立っているのは押井作品の特徴でもありますわね。

      さてさてさて、今回は好きな映画についてたっぷり喋ってしましました。まだまだ他に好き映画ありますよ「フェリスはある朝突然に」「バグダットカフェ」「ゴーストワールド」邦画だと「桜の園」「刑務所の中」なんかも好きです。もっとあったんじゃないかなって次々に思い出そうとしてたら、まったく見たことを忘れていた映画のワンシーンが蘇ってきたりして面白いですね。

      ここのところ以前ほどは映画をみなくなっていたのですが、今回の特集で火がつきましたので、もっと積極的にあらゆるジャンルの作品を見ていこうと思います。ということで、来週、もう一周好きな映画特集をお送りします。今回は私の趣味をバーっとお披露目しましたけども、次回はリスナーのみなさんの好きな映画をご紹介しますよ。どうぞ次週をお楽しみに!


      ●今回の再放送は3月23日(土)午前11時からです。


      today's number
      opening:レモン
      M1:「あの娘とスキャンダル」チェッカーズ
      M2:「使い放題tenderness」RADIO-K・BARBEE BOYS
      BGM:「プルトニウムラブ」太陽を盗んだ男サウンドトラック
      BGM:「FACE/OFF」FACE/OFFサウンドトラック
      BGM:「Brazil」未来世紀サウンドトラック
      M3:「愛はブーメラン」松谷祐子
      endding:「シネマ」ピカソ




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